本場のハワイアンキルトと言ったらベッドカバーのことです・・
私が通っていたハワイアンキルト講師養成講座の先生が言われていました。
ずっと聞いていたのに、「あんなに大きいの、最後まで縫い続けて完成させられるの?」とベッドカバーを遠ざけていました。
講師になりたい!と本気で思い、ベッドカバーに挑戦する決心をして教室のマスタークラスに申込みました。
2021年コロナ禍・ステイホームでちょうどベッドカバー製作にもってこいの時期でした。
製作工程を自身の感想も織り交ぜながら書きましたので、良かったら是非ご覧ください!
2021年~5月~
〇デザインは何にするか?➡イメージは「ハワイの大地と海」
<モチーフを決めた理由>
①ヤシの木・・南国植物の代表。強風にも負けないで高く高く空に伸びていく樹木。
②パイナップル・・初めてハワイ・オアフ島のドールプランテーションへ行った時、パイナップルはバナナみたいに木のてっぺんからぶら下がっているものと思い込んでいたのに、まさかの地面から生えたしっかりした葉や茎、その間に実を付け育つ姿を見て大地の息吹を感じたこと。
③周りは海をイメージ。見てるだけでハワイを感じるイルカとウミガメ、そしてサンゴ礁とおし寄せる波。
中心部分にヤシとパイナップルのモチーフ、レイの部分は海のモチーフを、八つ折りのクラフト紙にデザインする。
~6月~
〇ハワイアンキルト教室にて、先生にデザインを添削、修正してもらう。
~図案・土台生地とモチーフ生地をカットする~
〇布を決定・・2枚・無地(土台生地にエメラルドグリーン、モチーフ生地に紫色)・約5mずつ
スマホのアプリで、写真を撮ったら色の編集をしてくれるものがあり(今は便利ですね~)、いくつか候補をあげて家族や兄弟にどれが良いか聞いたところ、この2色が人気があったので決定!
~土台生地にモチーフ生地を置き、しつけをする~
〇とにかく大きいのでしつけだけでも時間がかかってしまいます。それに長い時間同じ体勢で縫っているので、腰や膝を痛めてしまい大変でした!(汗)
~7月からアップリケの旅へ~
〇ひたすらアップリケをする。ここからは焦らず、ゆっくりやっていこう!
9月18日・中心部分のしつけをとり、つっている所を修正する
9/19・中心部分のアップリケ完了
9/27・レイ部分のモチーフしつけ終了
レイの部分は「ハワイの海」を表しています。カットして土台地に置き、しつけをしただけなのにとっても感動してしまいました。
後になったらいろいろ「ここはこうすれば良かった・・」と思いましたが、今度ベッドカバーを作る時の参考にしようと気持ちを切り替えました!
よし、レイの部分のアップリケ頑張るぞー!!
11/20 アップリケ終了
やっとアップリケが終了しました!所々つってるけど、許容範囲のうちかな・・・
ベッドカバーサイズのキルト芯は購入したけれど・・とても薄いので二枚重ねることにしました。
12/1 キルト教室にて三層にする方法を教えてもらう。
しつけは放射状に細かくする。
~しつけ完了~
裏布は紫主体の大柄なデザインの生地を選びました。
これからのキルティング期間が長いので、端がボロボロにならないよう布で包みます(簡単にパイピングします)。
~キルティング工程へ~
真ん中の中心部分、結構なスペースがあるので、何かモチーフのキルトラインを入れたいな‥
パイナップルなんてどうかな・・
そしてデザインを写してキルトラインを入れていきます。
こんな感じに仕上がりました!
よーく見るとパイナップルになっています(汗)
中心のステッチが終わったらその外側へとキルティングを進めて行きます。
パイナップルの中のステッチは何度も布を回しながらなので思った以上に大変(汗)!
パイナップルとヤシの木のキルティングが終わったら、中心部とレイの部分との間をキルト(エコーライン)します。
中心部とレイの部分の一番距離の近いモチーフでエコーラインの本数と幅をなるべく同じにして決まったら、中心部分から外側へまずキルトラインを入れていきます。
その後レイの部分から中心へエコーラインを入れていきます。(この時アップリケがつっていたら思い切ってほどいてやり直しても大丈夫)モチーフ内のステッチは自由です。
レイの部分のステッチに入るので、縁を包んでいた布を一辺ずつ取り外してキルトしていきます。
最後までキルトを終えたらしつけをとります。
周りの余分なキルト芯・裏布は切り取ります。
周りにバイヤスをしていきます。幅は2㎝くらい。後ろまつり縫いをして完成!!
完成まで丸3年、コロナ禍で始め、今はもうコロナ以前の生活に世の中は戻っています。
随分かかってしまいましたが、完成して良かった、ほんの少し講師としての自信もつきました。
本年2024年6月に念願だったハワイ島にこのベッドカバーを持って行きました。
そこで写真を撮っている間、現地の方から驚いた様子で「You made it?」と聞かれ「Yes!」と答えた時、心の中でガッツポーズをとっていました!!
いろいろ直したいところはたくさんありますが、このベッドカバーは私の宝物です。